第15章 交流
――釘崎野薔薇side――
と狗巻先輩と別れ、私はパンダ先輩と行動を共にする。
森の中に入り京都校の人間を捜していると、空を飛んでいる奴に気づいた。
特徴的な髪の結び方をしている女……確か西宮とか言ったっけ。
真っ黒い服に箒にまたがる姿はどこからどう見ても魔女宅のツンデレ先輩よね。
意識してるのかしら。
絶対「静かに飛ぶのが好きなの」が口癖ね。
そんなことを思いながら西宮ちゃんの後を追っていた。
そしたら伏黒の式神・鵺の攻撃が当たり、そのまま落下。
ナイスよ、伏黒。
後で鵺をヨスヨスしてあげるわ。
西宮ちゃんが落ちたと思われる場所まで走る。
木の枝に座る彼女はさっきの攻撃であまり身動きができないみたい。
ラッキー。
私は思い切り幹を蹴った。
幹から伝わる振動で下に私達がいることに気が付く西宮ちゃんに心からの挨拶をしなきゃね。
「「あーそーぼーっ」」
世界的人気者と一緒に可愛く誘ってあげたのに、西宮ちゃんの顔はドン引きしていた。
ドン引く必要なんてないでしょう。
あんたらがやろうとしていることに比べたら、こんなもんミジンコ以下の誘い文句よ。
「ねぇアンタ。そっちのジジイから虎杖殺すよう言われたでしょ」
「え……。何ソレ」
ふーん……。
私が何も知らないようなバカに見えてんのかしら。
それとも白を切ればどうとでもなるとでも思ってんの。
なるわけねぇだろうが。