第15章 交流
京都姉妹校交流会の一日目は団体戦となっている。
指定された区画内に放たれた二級呪霊を先に祓ったチームの勝利となる。
名付けて"チキチキ呪霊討伐レース"。
チキチキって……。
絶対これ五条悟か夜蛾が付けたろ。
時代を感じるネーミングセンスだ。
区画内には三級以下の呪霊も複数放たれている。
日没までに決着がつかなかった場合は、討伐数の多いチームに軍配が上がるという。
それ以外のルールは一切なし。
半殺しにしてもセーフと言うわけか。
「勿論妨害行為もアリなわけだが、あくまで君達は共に呪いに立ち向かう仲間だ。交流会は競い合いの中で仲間を知り己を知るためのもの。相手を殺したり再起不能の怪我を負わせることのないように。以上、開始時刻の正午まで、解散」
簡単なルールを説明する夜蛾。
その夜蛾に卍固めをくらって怒られている五条悟。
自分に非があるって分かっているから術式解いているんだろうな。
後は夜蛾との信頼も関係しているのかもしれない。
だけど、こんな風に夜蛾に締められている五条悟の姿を見るのは、悪くない。
むしろ今までのストレスが発散されるようなそんな気分だ。
庵歌姫も笑っていた。
わかるよ、その気持ち。
気分が晴れるよね。