第15章 交流
次の日。
とうとうこの日がやってきた。
私はウェストポーチを腰にぶら下げ、部屋を出る。
一応、京都校の奴らをお出迎えするために高専の入り口前で待ち合わせをすることになっているため、そこへ向かう。
待ち合わせ時間まで15分あるけど、遅刻するよりはましだ。
「早いな」
「お前もな」
待ち合わせ場所に行けば、既に伏黒がいた。
他の奴らを待っている間、私と伏黒はただ黙って空を眺めていた。
「お、いたいた」
ぼうっとしていると私たちの耳に禪院真希の声が聞こえた。
「何してんだ二人で」
「空を眺めてた。超晴れてる」
「……そうだな」
何言ってんだこいつ、みたいな顔をすんな。
空が青いとなんか気持ちいいだろうが。
少し遅れてパンダと狗巻棘もやってきた。
あとは釘……野薔薇のみ。
いや、虎杖もか。
いつ来るんだろう、虎杖は。
交流会には復学させるって五条悟は言っていたけど。
そんなことを考えていると。
「なんで皆手ぶらなのー⁉」
キャリーケースを引っさげた野薔薇がぽかんとした顔で私たちを見ていた。
逆にこっちが聞きたい。
なんでお前はキャリーケースを持ってんだ。
どこかに旅行にでも行くんか。