第2章 恥辱
そんな1月も終わろうとしていた時期。
が風邪を引いた。
「げほっごほっ」
「大丈夫?今日は辞めといたほうがいいんじゃない?」
「お前に、心配される筋合い、な……ごほごほっ!!」
今日も朝っぱらから勝負を挑んできた彼女は咳込んでいるし、何より見るからに体調が悪いオーラを醸し出している。
だというのには強がりを見せる。
馬鹿なのか、こいつ。
僕は文句を垂れる彼女を連れて、硝子の元へと向かう。
無理をしても自分が辛いだけだろうに。
こういうところ傑とそっくりだ。
「インフルエンザだね。部屋に隔離。そんでしばらく五条との勝負はなし」
診察を終えた硝子が目の前に座っているを見てそう告げた。
は、どうやら僕との勝負で生傷を作るたびに硝子の所へ行き治療を受けていたみたいだった。
だから面識があったのかと心の中で一人で納得。
「インフルじゃない。嘘をつくな」
硝子の診察にケチをつける。