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【呪術廻戦】新世紀の『I LOVE YOU』

第9章 領域







あの時。
漏瑚が五条悟に祓われそうになった時私は花御に「助けたいなら助ければいい。情があるなら」と言った。
こいつら呪霊たちにそんな情があるとは思わなかったし。

だけど花御は言った。
「私達こそ人間ですから、ありますよ」と。

大した身分でもないくせに、身の程も知らない言い草に軽蔑すら覚える。
自分たちが本当に人間だと思って疑っていないのか。
人間ごっこをしたいだけだろ。
面白いほどに笑えてくる。

まぁ、そんなこと言わないけれどね。
せいぜい人間の真似事を楽しめばいい。
私は私で楽しませてもらうから。

「これで分かったと思うけど、五条悟は然るべき時、然るべき場所、こちらのアドバンテージを確立した上で封印に臨む。決行は10月31日、渋谷。詳細は追って連絡するよ」

まだ夏油と接触をしていないしね。

「いいね、真人」
「異論ないよ。狡猾にいこう。呪いらしく、人間らしく」

その言葉に私は唇を歪めた。

「夏油、あの女がオマエの妹か」

マンションを出ようと歩き出せば漏瑚がそう言ってきた。
そう、あれが私の妹。

「夏油、妹いたの?」
「いるよ。今回の計画に必要な人間だから、殺してくれるなよ。そのことも追々連絡する」
「わかったよ。丁重に扱おう」

あの場に夏油がいたのは誤算だったが、計画が狂うことはない。
今は好きに学校生活を楽しむといい。
もう少ししたら迎えに行くよ、私のかわいい妹。




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