• テキストサイズ

【呪術廻戦】新世紀の『I LOVE YOU』

第9章 領域







「悟、お前俺との約束を破って、こんな夜遅くまで夏油と何を話していた」
「学長~野暮な事聞かないでくださいよ。男女の夜の密会と言ったらそれしかないでしょう」
「……お前たち、そういう仲なのか?」
「違うに決まってんだろうが!!お前も息を吸うように平気で嘘をつくんじゃねえよ‼」
「あはは~。からかうとすごい面白い反応するから、やめられないとめられない」
「てめえは頭ん中にかっぱえびせんでも飼ってんのかよ。どんな脳ミソしてんだ」
「覗いてみる?」
「ハンニバル的嗜好は持ち合わせてないのでご遠慮します」
「仲がいいな、お前ら」

腕を組んで感心する夜蛾。
どこをどう見たらそう見えるんだ。
グラサンを取って曇りなきまなこで見定めろ。

ぎゃあぎゃあとひとしきり騒ぐ私たち。
私たち、と言っても一人で叫んでいるのは私だけなのだが。
色々とありすぎて体力も気力もなくなった私は、げんなりした表情をして「もういいわ」と吐き捨てた。
五条悟はニヤニヤと笑って「ありがとうございました」と漫才の締めのセリフを言いやがるものだから、更に私の気力は削がれた。

よくこいつ教師やってるよな。
しかも五条家の当主だろ。
世界の理と言うのはこれほどまでに不条理なのかと言いたくなった夜だった。






/ 844ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp