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【呪術廻戦】新世紀の『I LOVE YOU』

第2章 恥辱







五条悟を無理やり部屋の外に追い出し、鍵を閉めた。
てか、部屋のドアノックしろよ。
今気が付いたけどさ。
こちとら15歳の女だぞ。
なんなんだあいつは。
調子が狂う。
ずかずかと人の部屋も心も踏み荒らしやがって。

「糞が」

ぐっちゃぐちゃになる感情はどこへも行けずにぐるぐると私の心をかき乱す。
とりあえず風呂入ろう。
風呂に入れば少しは気持ちも落ちくかも。
あ、でも。
着替えないじゃん。
明日荷物届くって言ってたな。
もういいや、明日で。
全部、明日。
明日には全部……。

いろいろあったからか、それともいろんな糸が切れただけか。
さっきまで寝てた、というか気絶していたのにな。
身体が休まっていないんだな。
ベッドに横になればすぐに眠気が襲ってきた。

あの家には戻れない。
いや、戻らない。
兄がいないとわかった以上、あの家に固執する必要ないから。
お兄ちゃんがいないなら、あの家に住んでも意味がないから。

重たくなる瞼に反抗できず、私は深い眠りへとついた。
できれば夢の中でもいいから兄に一目会いたいとか、そんな風女々しい事を思った。

でも。
お兄ちゃんに会うことはできなかった。
夢の中でさえ兄と一緒にいられなかった。

それが悲しくて。
夢の世界から目覚めた時。
私の頬は濡れていたんだ。




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