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【呪術廻戦】新世紀の『I LOVE YOU』

第8章 修行







手伝うという狗巻棘の人の良さに甘えて、私はパエリアを作る事に。
狗巻棘に米を研いでもらって、その間に私は下ごしらえをしてフライパンで材料を炒める。
シーフードミックス買っといてよかった。
じゃなかったらパエリア作ろうとか思わなかったわ。

「ツナツナ」
「サンキュー。じゃあ、中華スープも作ってくんね?クッキングヒーターあるから、部屋で作ってくれるとありがたい」
「しゃけ」

上の戸棚にしまってあるクッキングヒーターを取り出そうと手を伸ばせば、狗巻棘が代わって取ってくれた。
他の連中と比べると狗巻棘は身長が低いけど、こうしてみると私よりは高いんだよな。

「高菜?」
「いや、お前も男なんだなって思って」
「すじこ……」

むすっとする狗巻棘に、私は笑った。
こんな子供っぽい顔すんだな。
初めて見たかも。
いや、私が見ようとしなかっただけか。

狗巻棘は、幼少期意図せずに人を呪った経緯があると五条悟から聞いた。
その為か、誰よりも人に気を遣う傾向がある。
温厚で優しく、仲間意識が高い。
それを知ったのはつい最近の事。

私は思ったより何も知らない。
パンダのことも禪院真希のことも。
何も見ようとしなかったから。
自分のことでいっぱいいっぱいで、自分の事しか眼中になくて。
こんなにもみんな私に気を遣って、接してくれているというのに。




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