第8章 修行
これからの修行として私は日中は禪院真紀たちと体術だのなんだのと訓練をこなし、夜はこの地下室で虎杖と映画鑑賞。
というもの。
最低2本見たら、部屋に戻って就寝。
こういう生活スタイルになった。
「虎杖、なんかほしいもんあったら言えよ。買ってくるから」
「あ、う、うん……」
ぼっこぼこに殴られた虎杖の顔は若干腫れてはいるものの大したことなさそう。
ゴリラか。
一本目を見終わり、私は取り合えず退出。
ここでしばらく虎杖を匿うとなると、飯などの問題が出てくる。
五条悟は暇人ではない。
だからその役目を私に課したのだろう。
地下室を出て、私は五条悟と並んで歩く。
「どう?さっきは純粋に映画観れた?」
「……観れてねえけど?」
「頭いいのが、の弱点になるなんてね」
「うるせえ。自分でもわかってる」
「恵とは少し似てるかもね」
「あいつと……?」
「うん、ほんの少しね」
くしゃりと頭を撫でられた。
こいつ、よく頭を撫でるけど、なんでだ。
お前に触られたくない、と言ったら声を出して笑った。
笑うところか、ほんと未だに五条悟という生き物を理解できない。