第8章 修行
1時間後。
地下の階段を降りれば、五条悟が手を振って待っていた。
そして地下の奥の廊下を進み、ある扉の前で止まる。
ゆっくりと扉を開き、階段を降りたその先の部屋に虎杖がソファに座って笑顔を向けている。
「おっす!!」
「元気だな。お前の修行に使うって言ってたけど、何の修行すんだ」
「呪力の制御だって」
「ふーん」
「興味なさそうだな、夏油」
「うん、興味ない。私できるもん」
「うぐっ……」
ぐうの音も出ない虎杖に私はふふんと笑った。
五条悟は虎杖に呪力のコントロールと呪術に関する知識を覚えさせようとしていた。
何も知らない虎杖。
何も知らないと言う事は、何もできないことと同意。
その結果、虎杖は死んだ。
生き返りはしたけど。
今度はそうもいかない。
呪術に関する知識は少しずつ覚えてくとして、今は呪力を捻出するための訓練が必要とのこと。
その為の映画鑑賞。
五条悟は虎杖にくまのぬいぐるみを渡した。
鼻提灯だして寝てやがる。
「これ絶対夜蛾の呪骸だろ」
「学長をつけなさい」
「あー!!やっぱり?趣味が同じ!!」
呪骸をだっこする虎杖は、なんでこれを持たされているのか理解していない。
私もしていない。
瞬間。
寝ていたはずの呪骸はいきなり起きて虎杖へアッパーカットをかました。
「その呪骸は一定の呪力を流し続けないと目を覚まして、今みたいに襲ってくるよ」
「うっわー、えげつな……」
絶対舌噛んだだろ。
死んでねえよな。
だからDVDか。
成程、納得した。