第7章 じゅじゅさんぽ【Vol.2】
「で、俺達になにか?」
「あーそうだった」
用事を思い出した先輩たちは俺たちに"京都姉妹校交流会"に出て欲しとお願いしてきた。
京都にあるもう一校の高専との交流会は2、3年メインのイベント。
しかし東京校の3年は停学中で人数が足りないために、代わりに1年を出そうという結論に至る。
東京校と京都校で、それぞれの学長が提案した勝負法を一日ずつ、二日間かけて行うらしい。
「つってもそれは建前で初日が団体戦、二日目が個人戦って毎年決まってる」
「しゃけ」
「個人戦って……戦うの⁉呪術師同士で⁉」
そんなことをしたら死人が出るのではないかという不安はしなくてもいい。
死人が出ない程度に、殺さない程度に、そのくらいまでなら何をしてもいいのだから。
「つうかは?」
「あいつは今……」
虎杖のところです、言いかけた言葉を飲み込んで「その内来ると思いますよ」とだけ答えた。
何か違和感を感じた先輩たちは眉を顰めるが、何も聞いて来なかった。
察しがよくて助かる。
その後、夏油も合流しグラウンドで交流会に向けての特訓が始まるわけだが、その前に俺はやるべきことをやってから参加しようと思った。