第26章 事変
先ほど吹き飛ばされたお返しをし、地面に叩きつける。
だがこれで白旗を上げるような奴じゃない。
俺の読みが正しければ必ず立つ。
地面に横たわる式神は、数秒するとやはり起き上がった。
と共に、頭上の法陣がまた回転し斬りつけた傷が治っていた。
八岐大蛇に近いモノだな。
二撃目。
一撃目の正のエネルギーとは違い、呪力が籠められていた。
俺の斬撃……「解」も見切っていた。
どちらも法陣が回転した後に、だ。
布瑠の言とあの法陣は完全な循環と調和を意味する。
つまり、一度食らった攻撃に対する耐性を獲得し、相手の状態・性質に合わせて、より有効な攻撃を見舞えるように変化するということだ。
法陣が回転することで適応が完了、といったところか。
推し測るにこの式神の能力は。
あらゆる事象への適応。
最強の後出し虫拳……!!
あの時の、少年院での時の俺なら敗れていたかもしれんな。
「……ケヒッ。クックックッ」
これが笑わずにいられようか。
これほどまでに楽しめる戦いなど千年前にもなかなかなかった。
「魅せてくれたな、伏黒恵!!」
この式神を倒す手段。
"初見の攻撃で適応前に倒す"
これ以外に存在はしない。
領域を展開しようと印を結ぼうとした瞬間。
服の裾を掴まれた。