第26章 事変
「さて。次はオマエを味見といこうか」
式神が振り下ろした斬撃を右腕一本で止める。
地面がひび割れるほどのパワー。
チリッ。
右腕に感じた違和感。
咄嗟に避けたことで式神の右腕は空を切る。
隙が生まれ式神に打撃を加え、術式「解」で追撃した。
式神の右腕にあるあの刃は対呪霊に特化した「退魔の剣」か。
反転術式を同様の正のエネルギーを纏っている。
俺が呪霊ならあの一撃で消し飛んでいたな。
俺の攻撃をまともに受けその場に跪く式神だったが、頭の上の法陣が音を立てて回転したかと思うと同時に傷が癒えている。
何かしたな。
「どうでる?」
再び術式「解」で攻撃をしたが、式神は斬撃を弾いた。
弾かれた斬撃はビルの壁に当たり大きくひび割れた。
「!!」
まさか俺の斬撃を弾くとはな。
不可視の速度の斬撃であるはずの俺の術、「解」をこいつは見えているということだ。
反撃と言わんばかりの式神の攻撃。
避けるよりも受け止めた方がいい。
しかし先ほどよりも攻撃の威力が大きく、受け止めきれず彼方へと吹き飛ばされてしまった。
ただの打撃でここまで吹き飛ばされるとはな。
しかも、一撃目とは違い今度は呪力が籠められている。
ケヒッ。
指を15本取り込んでもいてこれか。
「やってくれたな!!」
飛び道具を持ってはおらず攻撃は全て格闘・白兵戦。
攻略するのは蟻を殺すことよりも簡単だ。
だが、それができないのはその怪物的なフィジカルの高さ。
そして式神の能力だ。