第26章 事変
――両面宿儺side――
炎を使う呪霊との戦闘直後、強力な呪力の気配を感じた。
この感覚を俺は知っている。
「宿儺様?」
「急用だ」
突如として俺の前に現れた裏梅を置いて、俺はその場所へと向かった。
そこでは、伏黒恵の式神といつかのあの女が戦っていた。
その数メートル後ろでは伏黒恵が頭から血を流して倒れている。
仮死状態か。
成程……。
恐らく伏黒は道連れの形で調伏の儀に小娘どもを巻き込んだのだろう。
小娘も尻餅をついて小便を漏らしているゴミも死ねば儀式終了。
伏黒恵の死も確定すると言うことか。
伏黒の胸元に手を持って行き傷を癒す。
「死ぬな。オマエにはやってもらわねばならんことがある」
そしてあの小娘にもな。
まさかあの小娘がここまでの力を持っているとはな。
夏油と言ったか。
胸と喉を貫かれ血を流す夏油は声も出ぬと言うのに、口を開いて何かを言っている。
オマエの強さはこんなものではないだろうに。
どいつもこいつも寄合で自分の強さを計るから弱いのだ。