第26章 事変
問題は、どこにこの"帳"を守っている奴がいるのか、と言う事だが、伏黒の一言で目星がついた。
「その理屈なら"帳"の基は、かなり目立つ所にあるんじゃないですか?」
「より見つかるリスクを抱えて、更に強度を上げてるってわけか」
「目立つ……場所……」
「つったら、あそこじゃねえの?」
私の視線を追うように、3人も顔を上げた。
渋谷Cタワー。
この"帳"の中ではあそこが一番目立つ場所だ。
「ところでさ、"帳"の基ってどんなん?」
「あ、それなら実物がここに……」
「3分クッキングみたいだな」
虎杖がポケットから"帳"の基を取り出した。
小さな杭みたいな形をしており、呪札がぐるぐると巻かれている。
これに結界術が組み込まれているのか。
「冥さんが言うには、もうそれには結界術が組み込まれてて後は誰かが呪力を込めればいいだけなんじゃないかって」
「ってことはそれさえ破壊すれば呪詛師は後回しでいいってことですよね」
「だな」
「伏黒、鵺って何人までなら乗れる?」
「2~3人だな。それ以上だと重さに耐えられない」
「じゃあ、私と虎杖と猪野で上に行く。一人で"帳"を守っている可能性は低い。何人いるかは分かんねえけど、少なくとも一人、上から突き落とす。そしたら虎杖と伏黒でその一人を仕留めろ。私と猪野で残りの呪詛師を仕留める」
「……さりげなく殺害予告してね?」
「してねえわ。行くぞ」
私達はCタワーの真下に行き、そこから伏黒の鵺で伏黒以外の3人は一気に屋上へと飛んだ。
上空から確認できたのは3人。
3人ならなんとかなりそうだ。
鵺から飛び降りて、私と猪野は杭を探す。
その間、虎杖と鵺はワイヤーで呪詛師どもを抑えた。