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【呪術廻戦】新世紀の『I LOVE YOU』

第26章 事変







握りしめた拳からは血が滴った。
だからなんだ。
私のせいでお兄ちゃんは今もまた苦しんでる。
私のせいで悟が封印されようとしている。
泣いて絶望してる場合じゃねえだろ。
自分で撒いたことなんだ。
自分のケツは自分で拭け。

コイツを殺すのはまだだ。
ここで戦っても負けは見えている。
チャンスを……チャンスを窺え。

そう思いながら、漸く冷静になった頭をフル回転させる。

「おやすみ、五条悟。新しい世界でまた会おう」
「僕はな。オマエはそろそろ起きろよ」

一生懸命考え事していた私の耳にそんな会話が聞こえて少しだけ顔を上げたら偽物の右腕が首を絞めていた。
え、どういうこと。
偽物はケラケラと笑ってツギハギの男―――真人と何かを話していて。
この状況についていけていない私に悟の声が聞こえた。

「、僕のことどう思ってる?」

それは……どういう意味?
真っすぐに私を見つめるブルートパーズの瞳。
その目から読み取れるのは、悟は私を疑っているということ。
私が呪詛師側の人間で、悟を封印するために協力をしたと思っている。
信じてくれないことが悲しいけど、私も同じ立場なら疑ってしまうだろう。
私の返答次第で悟は私を信じるかどうかが決まる。
ズルい聞き方をしたのは私の本心を聞き出して確かめるため。

私は悟が好き。
大好き。
好きで好きでしょうがないんだ。

そう言えたらいいけど、ここで「好き」だなんて言ってしまったら嘘か本当か分からなくなってしまう。
一番大事で一番大好きな人だから。
嘘になんてしたくないから。
だから私はオマエに「好き」だなんて言ってやらない。










「今際の際に言ってやる」









ただまっすぐに悟を見つめる。
箱が閉じられ封印されるその瞬間まで私は悟から目を離さなかった。
頬に涙が伝っているけど、拭うこともせずに。












私の言葉を信じるかどうかは、悟自身に委ねよう。












嘘をつけない私の気持ち、確かに届けたよ。






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