第4章 時は戻って
「コハロンさんがいないと何も話さないって言うんで、そのまんまにしていました」
とぽんPは話を締めくくり、コハウパ少女へ視線を戻した。
「ってことです、コハロンさん」
そう言ってヒカックはコハロンへ目を向ける。そう言われても……って色々ツッコミたいことがある。
「イタズラって何しようとしてたんだよ?」
「いや、今重要なのはそこじゃないでしょ」
コハロンのツッコミにぽんPは華麗にスルーしてコハウパ少女へ視線を移す。今までの話を目の前で聞いて否定してこない限り、ヒカックやぽんPの言っていることは間違いではなさそうだ。
「あのウーパールーパーがまさかこんな可愛い女の子になるとはなぁ……」
とコハロンが少女を見つめると、彼女は首を傾げた。
「ウチ、いたら迷惑?」
「いやいやいや、そんなことないよ!」
知らない人だからって真っ向から拒否する理由はない。コハロンがすぐにそう言うと他のメンバーも口々に同じようなことを言った。
「こうして会えたんだし、せっかくならアツクラを案内する?」
ヒカックの提案に、みんなの視線はコハロンへと注がれた。どうやら決定権はコハロンにあるらしい。
「いいんじゃないか……? ウパちゃんはどうする?」
「コハロンと一緒なら行く!」
元気な女の子だ。