第2章 落ち着いて
「えーっと、まず整理すると?」コハロンは、まえよんメンバーとコハウパを交互に視線を向けながら話を続けた。「コハウパって、俺が夏祭り会場に連れて行ったウーパールーパーのことだよね?」
「そのことは覚えてたんだ」
その言葉にヒカックはいつものことを返すので、コハロンは薄ら笑みを浮かべながらそりゃあおらふくんと捕まえたからね、と付け加える。
「いやでも、このゲームの世界ってMOBが人間になることもあるの?」
とコハロンが聞くと、横にいたぎぞくがきっぱりと言い切った。
「いや、ない」
「そっか」
やっぱそうだよなぁとコハロンが思っていると、反対側にいるぽんPがこんなことを言い出した。
「でも、前にMOBが女の子になってる世界で遊んだよね」
「あー、そうだったよなぁ。可愛い女の子がいて」
じゃあこの子は……? とコハロンたちがヒカックへ目を向ける。
「実は、ドズルさんには相談したんだけど、なんでこうなってるのかは分かんないんだって。運営の人と確認中らしいです」
「この子はいつからいるの?」
とコハロンはコハウパへと視線を戻した。くりっとした大きな瞳がこちらを見上げた。
「いつからいたかは分かりませんけど、気づいたらいたらしいんだよね。最初に見つけたのはPだったよね?」
「はい」
ぽんPが語るにはこうだ。