第17章 対峙
しばらく虚無を落下したあと、ざぱぁっと水みたいなところに落ちた。
「ぷは……!」
すぐに顔を出すと、コハロンは真っ黒い液体の中に落ちたのだということが分かった。まるで墨みたいだと思ったが、不思議なことに服は汚れていない。
「みんな、大丈夫?」
とヒカックの声がして顔を上げると、薄暗い中の金髪がよく見えた。
「俺は大丈夫」
「俺も」
近くにはぎぞくとぽんPもいて、皆黒い液体の中に落ちて無事らしい。
「ウパちゃんは?」
ヒカックが心配した矢先、コハロンの目の前で大きな水飛沫が飛んで来た。
「ここだよー!」
ウパちゃんだ。
「びっくりした……」
とコハロンが言うと、へへっと笑いながらもウパちゃんが謝ってきた。ウパちゃんは笑ってこそいたが、複雑は変わらない。
「あのね、地下にはバグ様がいて、気づいたら近くにいると思うんだけど……」
そう言ってウパちゃんがキョロキョロした次の瞬間。
「なぜソイツらはまだ生きているのだ!!」