第9章 家族
「手前、誰の女に手ぇ出したか判ってんだろうな?」
南條「お、お前は!!!!」
中也歩くと地面に亀裂が走る。
それほど中也はキレていた。
「重力に潰されてみるかぁ?」
中也の蹴りが南條にめり込み、南條は呆気なく気絶した。
南條が気絶したのを確認すると慌てての元へかけより、彼女を拘束されていた縄を解き、コートを着せ、抱き寄せた。
「、遅くなっちまって悪い。もう大丈夫だ。」
は首を横に振り、中也の背に手を回し、安堵の涙を流した。
中也は樋口に南條のことを調べさせた。
南條夫婦はギャンブルの借金返済のためにタケルを売ろうとしていたのだ。
中也は慌てて、の現在位置を確認すると南條の家にいることが判明し、すぐに彼女に連絡するも遅かったのだ。
幸い、の髪飾りは壊れることなく作動していたおかげでこの場所に辿り着けることができたのであった。
この場所は倉庫で、外にはタケルと南條の妻がいた。
すぐさま女を捕えるとタケルは中也にの危険を知らせたのだ。
がいる部屋の扉を蹴飛ばすと、目の前の光景に一気に頭に血が上った。
当たり前だ。
愛する女が自分以外の男に触れられ、襲われているのだから。
本当は今すぐに殺してやりたかったが、色々と聞き出さなければいけないことがある。
それが済むまでは生かすも、その後は即処刑だ。
中也の大切なモノを傷付けた代償だ。
は安心したのか、その場で意識を失った。
中也はを抱き抱え部屋を出た。
その頃、ちょうど中也の連絡を受けやってきたのが、黒蜥蜴。
広津に後処理を託し、中也はタケルとを連れて倉庫を後にした。