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人魚姫 【文スト/中原中也】

第9章 家族


「ッ、、、どういうことだ!」

遊園地から3日後
いつものようにとタケルの元へ逢いに行った。

然し、その場に居たのは元気がない1人でタケルの姿はなかった。

は目を潤ませ乍ら、ゆっくりと話し始めた。

タケルを虐待していた親戚が、今日タケルに逢いに来たのだ。

泣きながらタケルに謝り、もう一度やり直したいと云い出した。

その言葉をタケルは信じ、親戚の元へ戻ることを決め、先ほど施設を出て行ったのだ。


「ンな急に、、、手前はそれで善かったのか?」

"善くない!でも、、、、"

タケルは家族が欲しかった。

そうが涙を流し乍ら云ったのだ。

なにも云えなかった。

本当ならめでてぇことなのに、素直に喜んでやれなかった。

なによりが辛そうだった。

俺はを抱き寄せた。

「タケルが決めたことだ、彼奴の幸せを願ってやろう。」

『ッ、、、、』


は頷き、静かに涙を流した。






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