• テキストサイズ

人魚姫 【文スト/中原中也】

第7章 はじまり


『んっ、、、ちゅ、んっん、、、。』

「っ、、ちゅっ、、、、好きだ。」

触れては離れての接吻。
時折り、中也くんは愛の言葉を囁いてくれた。

それが凄く嬉しかった。

私は返事の代わりに中也くんの肩にかかっているタオルをぎゅーっと握り締めた。

そう、中也くんは上半身裸なのだ。

鍛え抜かれた身体は細身なのに、がっしりとしていて男らしい。

慌てて目線を外した。

暫くすると中也くんが後ろにいて、再び抱き締められた。

そして耳元で息を吹きかけ乍ら囁かれたのだ。

「なんで俺の方見てくれねぇんだ?」

いつもよりも低いトーンの彼の声はとてもセクシーだ。

途端にこれから先のことを自然と想像してしまい、鼓動は更に早くなった。


名前を呼ばれたので、意を決して顔を上げると中也くんの顔が近付いてきた。

自然と目が閉じた。

唇に当たる感触はここ最近知ったものだ。

もっと触れて欲しい、、、。

そう思った時だった。

さっきと違う感触が唇に触れたのだ。

ニュルっとした感触に吃驚してしまい、口が開いた瞬間だ。

何かが口内に侵入したのだ。

それが中也くんの舌だと気付いたのは、自身の舌を吸われた時だった。

『んっぅ!、、、くちゅ、んっ。くちゅ、、、』

激しく互いを求め合う接吻に、蕩けそうになる。

そろそろ息が限界だった。

中也くんの胸をトントンと叩くとすぐに解放してくれた。

肩で息をしていると、中也くんに再びお姫様抱っこされ、ベッドへと運ばれた。




/ 155ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp