第6章 すれ違い
探偵社に戻った頃には日が暮れていた。
誰いないと思っていたのに、、、、。
与謝野「おかえり、。遅かったねぇ。」
『ッ、、、、。』
与謝野さんがいた。
私は堪らず与謝野さんに飛びついた。
与謝野「どうしたんだい?怪我してるじゃないかい、見せな!」
与謝野さんに手当てをしてもらった後、私は彼とは付き合わないと決めたことを伝えた。
だけど、彼がポートマフィアの幹部であることは隠した。
与謝野「そうかい、、、。アンタが決めたことなら仕方がないねぇ。」
与謝野さんは察してくれているのか、深くは聞いてこなかった。
与謝野「さぁ、今日は少し呑んで帰るか!」
2人で探偵社を出た瞬間、いつもと違うことに気付いた。
異様に静かなのだ。
そして霧に包まれていた、、、、。
与謝野「チッ、、。呑みに行くのは明日にするよ。」
"どういうことですか??"
その時だ、後ろから殺気を感じた。
与謝野「伏せろ!」
与謝野さんの言葉で、身体が勝手に動いた。
伏せると、与謝野さんがガードしてくれた。
私たちを襲ってきた正体は、、、
与謝野さんにそっくりな影だった。
与謝野「くっ、、、これは面倒になったねぇ。、アンタは寮へ戻って敦たちと合流しな!」
"でも!!"
与謝野「妾の仕事はアンタを守ることだ、さぁ早く逃げな!!妾は死なない!」
与謝野さんに背中を押されて、私はその場から離れた。
アレは一体なんだったのか。
街には人が見当たらなかった。
いつもなら人で賑わっているはずなのに、、、。
まるで人だけが消えたようだった。
兎に角、与謝野さんの云う通り寮へ戻ろうとした時だ、、、。
ガチン、ガチン
何かが当たり合う音がした。
そこにいたのは、、、、。
『ッ!!』
赤毛の着物を着た女性が、戦っていたのだ。
今日中也くんの隣を歩いていた女性だとすぐ気付いた。
その場から離れようとしたのだが、、、、
紅葉「ッ!主は、、、、!!」
隙をついた影が女性に襲いかかったのだ、私の身体は勝手に動いていた。