第1章 運命の出逢い。
「交通網を死守しろ!このままだとウチが商売する場所まで灰になっちまう、死ぬ気で守れ!!」
Qの呪いのせいでヨコハマの街はめちゃくちゃになり、部下たちは次々と倒れていった。
「糞ッ!!!」
爆発音が響き渡った。
樋口「はっ、、、中也さん!!」
樋口の方を見ると指を指していた。
その方向に目をやると、、、。
俺の部下を抱えた女と餓鬼が目に入った。
再び爆発音が響いた瞬間、爆風で車が女達の方向に向かって飛んできていた。
女は餓鬼と部下を突き飛ばし、倒れ込んだ。
その瞬間身体が動いた。
「危ねぇっ!!!」
女めがけて飛んでくる車を重力操作で押さえ込んだ。
「間に合ったか。おい、手前無事か?」
そして女の方へ振り向いた瞬間、息を呑んだ。
ベージュ色のウェーブのかかった髪、薄いブルーの瞳の女。
あの時の彼女にそっくりだった。
"運命"だと思った。
そしてこの女が探し求めていた人物だと本能的に感じたのだ。
互いに無言の時間が続いた。
その時だった。
タケル「!!大丈夫??」
餓鬼の言葉に頷く女は餓鬼になにか合図を送った。
タケル「あっ、助けてくれてありがとうございます。ってが。」
「あっ、いや。それはこっちのセリフだ。手前が俺の部下を助けてくれたんだ。礼を云う。」
女はにっこりと頭を下げた。
その笑顔に胸がドキっと高鳴った。
こんな感情初めてだった。
タケル「、ごめん。心配させて。」
女はまた合図を送った。
そこでやっと気が付いたのだ。
「手前、話せないのか?」
タケル「うん。は声が出ないんだ。」