• テキストサイズ

人魚姫 【文スト/中原中也】

第13章 人魚姫


「っ!!」

聞き覚えのある声に、ほんの一瞬心臓が止まりそうになった。

何故彼が、、、?
私のことは忘れているはずなのに、、、?

恐る恐る振り返るとそこには、、、

「、、、、。」

『中也くん、、、どうして?、、、ッ!』

気が付くと彼の胸の中にいた。

「やっと見つけたぜ、、、、、、。」

『中也くん、、、中也くん、、、、』

中也くんに抱き締められているとようやく理解した瞬間、涙が溢れ出した。

本当はずっと逢いたかった。
抱き締めて欲しかった。
隣にいて欲しかった。

強がっていたけど、本当は彼のことが大好きで、ずっと一緒にいたかったのだ。

「手前のこと忘れちまうなんて、、、彼氏として最低だ。本当にすまねぇ。」

『違う、中也くんは悪くないの。私が、、、悪いの。中也くんの記憶を消したの、、、。』

私は中也くんに全てを話した。
セイレーンの異能力も、、、、。


「手前の異能力がなんであれ、俺は手前の側から絶対にいなくなんねぇよ。なにより怖ぇのは手前を失うことだ。」

『中也くん、、、。』

中也くんは全てを受け入れてくれたのだ。

嬉しくて、再び涙が溢れ出した。

「、、、愛してる。」

『私も、、、愛してる。』

「もうぜってぇ離さねぇ。」

久しぶりの接吻だった。

何度も、何度も唇を重ねた。


そして、私達は光に包まれた、、、、。




/ 155ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp