第12章 探し求めていた彼女
??「やっと、見つけましたよ。、、、。」
太宰くんがいる病院へ向かっている最中だった。
突然目の前に現れた人物に身体が硬直した。
知らない人、でも判る。
この人は危険だと、、、、。
??「そんなに怯えないでください。僕は貴女になにも危害をくわえません。僕はフョードル・ドストエフスキーです。貴女を迎えにきました。」
迎えにきた、、、?
一体どういう意味、、、?
フョードル「僕は貴女の願いを叶えられます。僕は異能者のいない世界を創るのです。然し、その為には貴女の力が必要なのです。」
異能力者のいない世界、、、?
そうだ、そうなれば私を狙う人間なんていなくなる。
もう誰も私のせいで死なないんだ、、、。
頭が突然ボーッとし、意識が遠のいていった。
フョードル「さぁ、行きましょう。、、、」
差し伸べられる手に、自然と手が伸びた。
??「!ダメだ!!」
タケルくんの声で我に帰った。
フョードル「チッ、、、貴方は確か、、、。」
タケル「、そんな奴の言葉信じちゃ駄目だ!異能力者がいない世界だったら、中也に二度と逢えないんだよ!」
中也くん、、、、。
そうだ、私は中也くんに謝らなくちゃいけないんだ。
慌てて、目の前の彼から距離をとった。
フョードル「仕方ありませんね。子供に手をかけたくはないのですが、、、、」
彼の視線の方向に目を向けると、、、
『ッ!!』
タケルくんに銃を向ける人物がいた。
次の瞬間その人物は引き金に手を当てた。
私は神に願った。
声を返してと、、、、
『〜♪』
フョードル「ッこれがセイレーンの異能力ですか、、、。」
タケル「、、、声が、、、」
フョードルと銃を持った男はその場から動くことが出来なくなった。
そう、が異能力を使ったからだ。
『私の大切な人達を傷つけないで。共喰いの異能力を解除して』
フョードル「そうしてあげたいところですが、生憎僕にはどうすることもできません。」
『どうして、、、』
フョードル「ふふ、私が貴女の異能力を知らないとでも?」
フョードルの不適な笑みには察した。
彼には私の異能力が効いていないのだ。