第2章 運命の再会。
自分のせいで両親が死んだのだ。
気が付けば街を歩いていた。
行く宛もなく、、、。
今思えば、死に場所を探していたのだろう。
そんな時出逢ったのだ。
??「ねぇ君、こんな所で何してるの?」
『、、、、、。』
??「じゃあどうして君がここにいるのか当ててあげる!」
そう云ってポケットから眼鏡を取り出し、装着した。
何をしているのかサッパリ判らなかった。
??「乱歩、どうかしたのか?」
乱歩「、、、、。社長、この子は探偵社に必要だ。」
福沢「どういうことだ、説明してくれ。」
眼鏡をかけた人は突然話し出した。
話の内容を聞いて驚いた。
それは私に起きた出来事だった。
まるでその場にいたかのように的確だったのだ。
福沢「よく1人で頑張った。だがお前は命をかけて守ってくれたご両親の為にも生きなければならない。」
『両親のために、、、?』
乱歩「ご両親が守ってくれた命で、人助けをしないかい?」
『人助け、、、?』
乱歩「異能力なんか使わなくていい、人を助けたいって気持ちがあるだけでいいんだ。僕たちと一緒に行こう。」
この言葉が私の生きる理由になった。
目の前に差し伸べられた手を、、、、私は掴んだ。
乱歩「ようこそ、探偵社へ。」
それから私は探偵社でお世話になることになり、社長のおかげで学校にも通わせてもらえた。
そこで知ったのが、児童施設だった。
傷付いた子供達をサポートする仕事。
あの時社長達が手を差し伸べてくれたおかげで今がある。
だから、私も子供達の力になりたいと思ったのだ。
今から2年前、私はこの施設で働くことになった。
そして初めて担当したのがタケルくんだった。
初めは心を閉ざしていたタケルくんだったが、少しずつ心を開いてくれるようになり、今ではとても明るく元気になってくれた。
少しヤンチャなところはあるがとても優しい子だ。
そして私の為にと手話まで覚えてくれたのだ。
これほど嬉しいことはなかった。
タケルくんが時々、彼と重なる時がある。
たまにふと思い出すのだ。
あの時助けた彼は元気だろうかと、、、、。
そして今日彼に、、、中原さんに再会した。