第3章 跳梁跋扈
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「いや~、本当に偉いよね。いじめられてる子を助けようとするなんて。」
暗い所から出て、傍に会ったブロックのところに私は座った。
「久しぶりだね。紀田正臣君。」
「あぁ…どうも。」
「その制服、来良学園だね。入学おめでとう。」
「えぇ、おかげさまで。めずらしいっすね。臨也さんが池袋にいるなんて。」
臨也の視線が帝人に移ると、正臣は慌てた様子になった。
「あぁ、こいつは俺のただの友達です。」
「ふーん。俺は折原臨也。よろしく。」
「あ、りゅ、竜ヶ峰帝人です。」
「エアコン見たいな名前だね。」
判る人には分かると思うが、霧の方とかけている。帝人はおそらく、何故私が彼と一緒にいるのか不思議に思っただろう。
私へと向けられた視線を、臨也は見逃さなかった。
「彼女はマリア。俺の秘書であり彼女でありボディーガードでもあり同棲者でもあり…まぁあまり詳しくは言わないでおこう。」
私はまだ、彼らとはこの前会ったことは話していなかった。それよりも紹介の仕方に訂正を入れさせてくれなかったことに対して顔をしかめた。
「それで…なんで池袋に?」