第3章 跳梁跋扈
「飽きちゃった…ケータイを踏みつぶす趣味はもう止めよう。」
「…ひ、ひろし!!」
なんか変なのが出てきたな。私の第一感想。
「暴力?おー怖い怖い。」
「てめぇ!」
「おっとー!こーさーん!!」
再び風切り音がして、殴りかかってきたその変な奴の頭からは、髪の毛が綺麗にそがれていた。
彼女達は悲鳴を上げながら逃げて行った。おぼえてろよ!というベタな捨て台詞を残して。
そして、臨也はクツクツと笑いながらこう言った。
「妖怪、鎌鼬参上。」
瞬間私は睨んだ。その名前は、かつての私の通り名で、何かと付けて彼はそれを多用する。