第4章 衣香襟影
そしてもっと驚くことに、日本語を習得していた。どうやら俺の集めた情報も一緒に把握されてしまったらしい。
余計手放しづらいことになったね。
「感心したよ。君にどうやって日本語を教えようか考えてたのに、残念だ。…なんで、逃げなかったの?」
マリアは首に巻かれたチョーカーを示した。
「逃げてもまた捕まるから。貴方に。」
「嫌なことをするね。ここにあるものを全て把握したのかな?」
「全部じゃない。ただ、貴方の名前が折原臨也で双子の妹がいて情報屋をしている、ジャンクフードが嫌いで平和島静雄って人と仲が悪いってことは覚えた。」
妹がいることまで知られてしまった。情報屋の情報を取られてしまったよ。幸いなことにマリアにはここで暮らす決心が出来たようで安心した。
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さぁ、もっと俺の為に働いてね。マリア。