第1章 開口一番
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ドアの前に立ちベルを押す。普通なら最初に連絡を入れておくべき?心配ない。唐突に尋ねるのはいつものこと。
ガチャっとドアが開き、白衣に眼鏡をかけた岸谷新羅が現れた。
「やぁ、彼から連絡は入っているよ。元気そうで何よりだ、医者の僕にはね。」
新羅は闇医者として仕事を得ている、臨也が友人と認識しているたった一人のひとで、新羅もまた彼のことを友達と認めている。そして、私を研究対象として面白がっている。
玄関を通り部屋の中へいくと、私の大の親友がソファーに座ってなにやらPDAを耳に当てていた。正確には、耳があると思われし場所にPDAを当てていた。