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TNTになった俺と傷つかない少女2

第15章 クリスタの謎


「私は青いクリスタ。夫は、赤いクリスタ一家の者で。それぞれクリスタと呼ばれる宝石を信仰しているのですが、私たちには弱点があります。信仰している宝石に触れると良くない災いを受けてしまうという弱点を……」
「それって……」
 俺は握っていた青いクリスタを見つめた。近くにいたミカエルがすぐにそれに気づいた。
「そ、それって……!」
 ミカエルは目を大きく見開き、俺の手からクリスタを取ろうとした。俺はあの時の爆発を思い出し、瞬時に手を引っ込めてしまう。おかげで俺はミカエルにすごい剣幕で睨みつけられてしまったが、言い訳はミウがしてくれた。
「ママ、それ触っちゃダメだよ」とミウがいつもと変わらない口調で続ける。「それ、変異色のクリスタだよ」
「え……」
 ミカエルが絶句しているところ、なんかヤバそうな雰囲気であることは俺にも分かった。俺はしっかりとクリスタを握り直した。
「変異色……? まさか、そんなことが」
 と言い出したのはサムットだ。俺は慎重に言葉を選んだ。
「どういうことっすか?」
「何から話したらいいのか……」
 ミカエルは視線を逸らし、それからサムットの方へ振り向いた。サムットは口を真一文字に結んでいたが、ミウを見やって決心したようにようやく口を開いた。
「それが、ここにあったという以上、メンさんには話さなくてはいけませんね……」サムットは一旦言葉を切る。「僕たちは、四人の神様の子孫、クリスタ一家と呼ばれていて。その四人の神様が四色の宝石をそれぞれ遺したことから、赤、青、黄、緑と家系が分かれているのです……」
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