第15章 クリスタの謎
「あ、戻ってきたわ。……お帰り、ミウ」
「ただいま〜ママ!」
ミカエルとサムットは、さっきの部屋で待っていてくれてたみたいである。部屋に戻ってくるなりミカエルがミウを出迎えた。
俺はこの短時間で起きた様々なことでずっと整理がつかず終いだった。色々と聞くなら今しかないと俺は思った。
「あの、色々聞きたいことがあるんですが……」
「それなら、僕たちからも話そうと思っていたことがあるんです」と口を開いたのはサムットだ。「ミウのことです」
俺はサムットからミウへと視線を移した。ミウはきょとんとした様子でこちらを見つめ返すだけ。ミウがいる前で話しても大丈夫なのだろうか?
「ミウには何度も話していたことです。だけど、ミウはその力で、自分のことを少し知っているみたいです」俺の心境を察したようにミカエルが話す。「私たちは、クリスタと呼ばれる四人の神様の子孫なんです」
「え……」
クリスタ。ミウも言っていた言葉だ。もしかするとそれがキーとなるのかもしれない。