第10章 深まる謎
「ミウ、色々頑張ったからね。少し休もっか」
「うん……」
ミカエルがそっとミウの額から頭を撫でる。ミウは甘えるようにミカエルの膝を枕に目を閉じた。
今回はミウの両親もいて良かったな、と俺は心から安堵する。あの時も大して泣き喚いたりしなかったが、明らかにミウは親がいることで安心している。俺といるよりずっと落ち着くのだろうと思った。
「では僕は天井裏の探索をしてきます」
「いや、俺が行くっすよ」サムットの提案を反対する俺。「ミウには親がそばにいた方がいいと思うんで。俺は、なんかあったら自爆するんで」
その時は、よろしくお願いします、と心の中で付け足しながら、俺は天井からぶら下がるロープを握った。
「しかし……」
「ちょっと見に行くだけっすよ」
心配するサムットとミカエルの顔を横目に、俺はロープをよじ登った。天井裏は、埃っぽくて少し薄暗かった。