第11章 ラブ!
暖かいシャワーを浴びると本当にリラックス出来た。
ちょっと迷ったけど裸にバスタオルを巻いて出る。
「ただいま」
ソファでスマホをいじってる彼に声をかける。
顔を上げた彼がちょっと驚いた顔をする。
「あれ?やっぱ服着た方がよかったかな?シャワー浴びたらなんか本当にリラックスしちゃって」
私は言い訳する。
「いや…綺麗だよ…。僕もシャワーを浴びてくる」
お風呂場に消える彼を見送った後、部屋の中をなんとなく見渡す。
(カメラとか仕掛けてないよね)
部屋を調べ終わり、手持ちぶさたになるとまたちょっと緊張してきた。
とりあえずベッドの淵に腰掛けiPhoneでゲームをする。
「ただいま」
腰にバスタオルを巻いた彼が私の隣に座る。
「おかえり」
なんかちょっと安心するような、余計にドキドキするような…変な感じ。
「……」
「照明、ちょっと暗くしてみようか」
沈黙を破り、彼が口を開く。
「うん、そうだね…」
私が枕元側にいたので照明のダイヤルっぽいものに手を伸ばす。
「あれ?どれだっけ?」
「これかな?」
彼が私の前から手を伸ばす。
石けんの匂いがする。
「逢坂くんいい匂い」
「ゆめちゃんもだよ」
彼が私の腰に手を回し、私の首に鼻を近付け、そのまま唇をつけた。