• テキストサイズ

恋人設定(仮)

第8章 いつも


(今日は暑いなぁ。なんかノド渇いた)

はかどらない宿題をあきらめ、私は図書室を出た。

逢坂くんの部活が終わるまで後30分くらい。

私は自販機コーナーで冷たいミルクティーを買って中庭のベンチに座る。

「あぁ?オマエこんな時間に何やってんの?」

同じクラスの北城くんが通りがかり私に声をかける。

「北城くんは?」

「…センコーに呼び出されてたんだよ。ウゼェ」

ウケる。

多分そんな感じだと思ってたんだ。

「へー。私は彼氏待ってるの」

ちょっと得意気に私は言う。

「あん?オマエ彼氏いんのかよ」

北城くんが私に疑いの眼差しを向ける。

「うん!今、部活。文芸部なの」

「文芸部?ダッセ」

北城くんが鼻で笑う。

「はぁ?帰宅部よりかっこいいと思うけど?」

私はちょっと冗談ぽく怒る。

「オマエも帰宅部だろーが」

「私はいいもん。別にダサくても」

しばらく北城くんと喋っていると、向こうから逢坂くんが歩いてくるのが見えた。

「あ!ほら、あれ彼氏!じゃあまたね」

私はカバンを持って立ち上がり、逢坂くんのトコに小走りで駆け寄った。
/ 60ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp