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【青監夢】跡継ぎを産めと言われて収監されました

第4章 VS 世界選抜チーム


何をしたのか、と問われれば、“ただアダム・ブレイクの腕を掴んだだけ”としか答えようがない。
だが、それだけで十分だったのだろう。
自分よりも細くて小さい異性の手とは思えないほどの膂力で掴まれ、ブレイクは、彼女が本当の意味で誘いに合意したのだと本能で理解した。


『これは、接待じゃない。強制されたボランティアでもない。嫌だと感じたら、恐怖で動けなくなる前に癇癪起こして大暴れする』


普通のセックスならば、リスクが大きいのは女性であるケースがほとんどだ。
だがが暗示しているのは、「継国とセックスするこで、巡り巡って自分達に起こりうるリスク」である。
それを懇切丁寧に説明するほど情緒知らずでもないから、即物的にわかりやすい脅しをしたに過ぎない。


『着物を着ることと、ディナーを共にすること。それぞれの要求は果たした。これ以上“私が”あなた達の要求を飲む義理はない。100歩譲って好意があっても、“私は”男に奉仕しない』


キスで若干息が整わなくなったの表情や、傾国もかくやと言うほど美しい身体を見て今にも限界までそそり勃つ陽物をの喉奥に突っ込もうなら、は本気の本気で噛みちぎる。
が男に奉仕をするのは、サッカー選手がハンドをするくらいあり得ない、あってはならないことだから。


『最後に、私があなた達に費やせる時間は今日で最後だ。それでも良いなら、愛想が無ければ奉仕もしない、ただ美しいだけの女を抱けばいい』


並大抵の男ならの膂力と圧力に耐えきれず、その場を逃げていた。
しかし生憎、この2人は並大抵の男ではなかったことが、の不運だったことだ。


『……ここまで色気のない誘いは初めてだよ』
『全くだ』


だが、悪い気はしない。
それどころか、この傲慢な女王の身体も心も暴きたくなった。
無理矢理暴こうものなら、の魂と2人の選手生命が絶たれる。
そんな悪魔の取引に応じてみたいも思ってしまうほど、目の前の女は美しかったのだ。

この利害の一致が、異質な状況を作り上げた。
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