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【青監夢】跡継ぎを産めと言われて収監されました

第4章 VS 世界選抜チーム


「じゃ、そこ座れ」


寝巻きの上に白衣はあまり着たくない。
故に、ブルーロックマークがついたパーカーを申し訳程度に羽織ったが眼底検査装置に潔を座らせた。
着流しについてはもう言及しないでほしい。
のおかげで、風呂上がりに裸族のままでいる元ルームメイトが上に一枚は着るようになったのだから。バスローブだが。


「……オッケー。じゃ本題。眠れない…というか目が冴えたままな今だけど、日中は何して過ごしてた?」
「いつも通り、トレーニングと語学勉強してたんですけど…今日の午後はミニゲームやってて、珍しく凛も入ったのでいつも以上に熱中してしまって…さっきまで映像観て振り返ってたのもあって、頭めっちゃ使いました」
「ずっとスイッチが入った感覚のまま、オフに戻れないといったところか」
「そうです」


行き過ぎれば身体の防衛本能が働いて、何かしらのアクションは起こる。
そうならないのは、潔がまだ完全なハイにはなっていないからだ。
中途半端に覚醒しているから、上手く戻れないのだろう。


「あの…俺どこかおかしいですか?」
「何も起こってない以上、どこかがおかしいと言うことはない。明日寝不足だったら注意するけど」
「…寝たいです」
「だろうな。脳が休まるマッサージと、………、目を休めるマッサージを教える。少なくともオフにはなれるから眠くなるはず」
「目もですか?」
「あなたが脳で処理した情報の大部分は、眼から読み取ったものだろう」
「あ…そういうことですか」


眼底撮影の結果、二子と同様に異常所見はなかった。
故に二子に伝えたことと同じ指示をした。


「もう寝ろ。おやすみ」
「ありがとうございました。おやすみなさい」
「ああ……、待て」
「はい?」
「さっき、曖昧な言い方をした」


は立ち上がり、潔と目線を合わせた。


「どこもおかしくない。眼も脚も良好だ。だから、明日からも自分のエゴに従って思う存分サッカーをするといい。私はそれが見たい」


半人前とはいえ、医者だからこそ“大丈夫”という言葉の重みを知っている。
説得力と責任感を確かに受け取った潔は、再び礼を言った。
最後に見たの表情は、僅かに笑っているように見えた。
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