• テキストサイズ

【青監夢】跡継ぎを産めと言われて収監されました

第4章 VS 世界選抜チーム


ロキが所属するチームのドクターからの書面に一通り目を通した。
ジュリアン・ロキが在日中に万が一怪我をした場合、診療行為は医療班総括の継国が行えるものとして同意している旨のメッセージだ。
よし、とは書類を丁寧に鞄に仕舞った。


「知っての通り私の本業は救護医療班長で、通訳はオプション。寝違えた首から肩の脱臼までどんな整体治療でもお任せあれ」
「脚は?」
「脚は見れば分かる。あなたの脚のコンディションは最高。でも長時間のフライトで首は寝違えてない?」
「大丈夫です」


多分ほんとに寝違えていたら力技でなんとかするんだろうな、とロキはなんとなく予想した。正解。
の療法はなんの後遺症もなく一瞬で治せるが、痛いものは痛い。(イガグリの経験談)


「5人揃うまでまだ時間かかるから、用意してた部屋で休むといい。飲み物もある」
「お気遣いはありがたいですが、もう少しここにいることにします」
「そんなに4人に会いたかったのか」
「いえ全く。逆です逆」
「逆?」


ロキは、他の4人が一癖も二癖もある人間だと知っている。
そんな男達がのような女性を前にしたら何をするかわかったもんじゃない。
そう思える程度には、ロキもを気に入った。


「あの人達は無茶な要望したと思うんですけど、何かありましたか」
「パブロ・カバソスの原宿案内が一番マシだった」
「カバソスさん以外のは無茶だったんですね。貴女も大変ですね」
「要望が通るとは言ってないから構わない」
「ちなみに僕の要望は“継国をチームドクターとしてウチに入れたい”ですけど」
「暫定的に一番無茶なのはあなただ」


雑談をしているうちに2人目と3人目の選手が到着した。


「なぁんだロキいるじゃん。オイラが一番乗りじゃないんだ」
「ロキと…アンタが通訳か?」
「カバソスさんにシウバさん」
「初めまして。パブロ・カバソス選手、ダダ・シウバ選手。私は案内人兼医療班長の継国」
「………」
「カバソスさん?」


レインボーの髪とそばかすが特徴的な可愛らしい青年、アルゼンチン代表のパブロ・カバソス。
可愛いを自称する彼はを見た瞬間、ピシャーンと雷に撃たれたような表情を見せた。
/ 67ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp