【R指定】リクエスト・コミュ企画短編集【原作色々】
第8章 R指定】【呪術廻戦】玉屑(ぎょくせつ)【五条悟・夏油傑】
ベタッー。
ベタッベタッー!
ベタッベタッベタッベタッベタッベタッー!!
悟はガラス窓に張り付いている無数の手形を目を細めて見た。
ベタッベタッベタッベタッベタッベタッベタッベタッ!
ここは六本木。
悟が仁美を連れ込んだのは、ヒルズのホテルの高層階。
その窓にあり得ない手形が窓の外側からどんどん付いていく。
その異様な光景を見ながら、悟は目を細めたまま口角を上げた。
散々僕から逃げ回ってた奴がおいでなすった。
同時に感じる六本木中に感じる呪霊の数。
大小異なる形の異形が六本木中を徘徊しながら、舌なめずりしながらその異常に気付かない人間を見ている。
たった1つの合図でその異形達は襲いかかってくる。
「……仁美が学生時代に言ってた事思い出したわ……。」
手形の奥に見える黒い影に悟は言った。
「イッた後に見る顔がお前だって、めっちゃ萎える……。」
ずっと姿を見せなかったもう1人の人物は、漆黒の夜がまるで自分のモノの様に纏って簡単にこの結界の中に入って来た。
「……仁美……。」
傑は、悟の下で気を失っている仁美を見て目を細めた。
黒かった人影が、今はしっかりとかつての友人の姿を見せていた。
悟は更に目を細めて、自分達のに向かってくる傑を見ていた。
「可哀想に仁美。こんなになるまで執拗に粘られるなんて。悟はしつこいからね。」
仁美の顔を撫でながら傑は、少しトーンの高い声で言った。
その口調は長年離れていたかつての友人と同じ口調だった。
「はぁ?!こんなイキ落ち覚えさせたの誰だよ!!」
悟が知っている仁美は、こんなに簡単に気を飛ばさない。
どんだけ目の前の男が仁美を抱いて来たのか嫌でも分かった。
「悟のSEXは独りよがり過ぎるんだよ。私の時はこんな風にグッタリしないよ。」