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【R指定】リクエスト・コミュ企画短編集【原作色々】

第6章 【R指定】【WB】彼はクリスマスケーキより甘い【梅宮一】


永遠に手放す事なんて出来ないだろう。

「…あ…、仁美。」

快楽に歪んだ顔でさえも、綺麗な顔をしていた。

大切な人の中でも1番愛おしい恋人だ。

何度も達して跳ねる仁美の体を抱きしめて、腕の中に何度もおさめる。

少しも体が離れるのは嫌だった。

もう限界で、仁美の中で果てそうな時に。

やはりキスをして、仁美の全てを感じていたかった。















梅宮一は、クリスマスケーキの様に甘い。

でも食べ終わった後は、クリスマスの終わりを感じる様な。

そんな切ない気持ちにいつもさせる。

だけど、梅宮に会えない時間は少し寂しく。

会えた時はそんな寂しさも全部甘い時間に変えてくれる。

まるで麻薬の様な梅宮に、結局は寂しいなんて思う事すら贅沢な悩みだと自分に言い聞かせた。

「お姉ちゃん、今年もボッチイヴなの?」

揶揄う様に妹に言われても、明日会えると思ったら、別に良いと思っていた。

生意気な妹を小突いて、食後の後のクリスマスケーキに目を向けた。

明日もきっと、いちごのケーキを食べれるのだ。

家族で食べるクリスマスケーキは少し、胸焼けがしそうだった。


ヴヴッ

スマホが振動して、仁美はLINEの通知を見た。

液晶に現れた名前に一緒で気持ちが持っていかれた。

「ちょっと外出てくる!」

そう言って、戸惑う家族をリビングに残して家を飛び出した。

ドアを開けた瞬間に見た光景に仁美は目を見開いた。

「メリークリスマス。仁美。」

サンタの服装をした梅宮がそこにいた。

「……何?その格好…。」

呆れた様に、でも梅宮を見ている顔は笑顔だった。

自分より商店街を優先されたはずのイヴに梅宮が居る。

その現実に戸惑いながらも、目の前の光景に涙が出そうだった。

今こうして会いに来てくれた梅宮の気持ちが分かっていたから。

「……なんで?」

来てくれたの?

そう言う前に、仁美の目から涙が出た。

「……………。」

梅宮はゆっくりと自分に近付いてくる仁美を待って。

目の前に来たら、抱き締めて腕の中に収めた。
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