【R指定】リクエスト・コミュ企画短編集【原作色々】
第11章 【コミュ企画】 【WB】優しい先輩ってやつ【梶蓮】
「……俺さぁ…、さっき始めから梶に着いてきてってお願いするつもりだったんだけど……。」
俺は梅宮さんのその言葉にギクリとした。
「梶から言い出すからビックリしたよー。梶ってそこまで面倒見いいとは思わなかったから。」
笑いながら俺にそう言う梅宮さんの目は。
その奥で、俺の動向を観察している様だった。
梅宮さんが何を言いたいか分かっている。
あの女の事で、俺がまたらしく無い行動をしていると言いたいのだろう。
分かってるんだよ。そんな事。
「………あの女の部屋に他の男が居ただけで、大修羅場だったじゃ無いですか…。」
「……うん…。梶あの時服きてなかったし。」
「…………………。」
かなり根にもたれてるな…。面倒くさい…。
「……同じ様に、梅宮さんが1人で行ったら、あの女が嫌がると思ったから…。」
それでも俺は、今日の自分の気持ちを梅宮さんに伝えた。
俺は結局、あの女が悲しむ顔が見たく無かったんだ。
そう梅宮さんに伝えたら、どこか自分の胸がスッキリした。
「……嫌がるか……。」
梅宮さんはそんな状況を想像出来ない様に呟いた。
「…………………。」
確かにあの女ならそんな感情無さそうだ。
「それなら、仁美さんには言わないでって言ったら、梶聞いてくれる?」
「やましいのかよ!!!」
「やましくは無いけど、水月の事は仁美さんにあまり話したく無い。」
それがやましいと言う事では?!
いや…本当に……。
梅宮さんてそんな人だったのか?
「うーん…やっぱり仁美さんには言われたく無い……。俺嘘ついて仁美さん脅してるから…。」
何やってるの?この人。
「……昔の恋人だったりするんですか?」
「俺、付き合ったのは、仁美さんが初めてだよ。」
うわっ。モヤモヤする言い方。
いやしかし、もう聞きたく無い。
「……梅宮さんのイメージ変わりました…。」
「そう?困ったなぁ。柊にイメージ壊すなって怒られちゃう。」
どこのアイドルだこの人。
「まぁ仁美さんに言うかは梶に任せるけど…。」
梅宮さんはそう言葉を含んで言うと、俺を見ながらまたニヤッと笑った。