第4章 お嬢様の仰せのままに
「悟、苦しそうね」
肘掛けで頬杖をつき、ストッキングに包まれた足先を伸ばして悟の下半身をなぞる。
片膝をついて座っていても布が張って苦しそうなスラックスの股間の部分をグリグリつま先で刺激すると、悟のきれいな眉が苦しそうに寄せられる。
「お嬢様、なんて足癖の悪い……」
「黒ストッキングの足でグリグリ刺激されるの好きでしょ?知ってるよ」
このままイカせても良いけど、それも悟の性癖を満たすだけなので面白くない。
何度か上下につま先で扱き上げながら考える。いっそ彼の性癖の新しい扉でも開いてしまおうか。
「執事さんにご褒美あげる」
良いことを思いついて、向かいの二人がけ用のソファに腰を下ろすよう指示すると、悟が少し安堵したような表情を見せた。微かに額に汗が滲んでいる。
引き続きお触り禁止の命令を出し、座った彼の足の間に入り込んだ。ベルトを外してファスナーを下げ、限界まで膨張して震えるペニスを取り出す。
彼もかなり我慢したらしい。
竿のところまで先走りが出て濡れている。
少し嬉しくなって、先端に掠めるように熱い吐息を洩らすと、ピクリと彼自身が反応する。
「……執事の癖に、こんなにして恥ずかしくないの?」
「お嬢様の方こそ、随分と性に奔放で……」
「あなたのせいでしょ」
ただ、ただ、肉欲に従順で、悟にだけ反応する。よく出来た恋人に作り上げたのはあなただ。
彼の太ももに両手を置いて、手を離しても上を向いている硬い陰茎に舌を這わせる。
湿らせた唇でキスを落とし、浮き出ている血管をなぞるように舌で舐めあげる。
まんべんなく唾液で濡らしていくと、もっと強い刺激か欲しいのか先走りの液が増えていく。
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