第4章 お嬢様の仰せのままに
これは情欲に火がついた時の悟の常套句。
服越しに脚を撫でられると、彼に慣らされた体はそれだけでスイッチが入る。
私の口から熱っぽい吐息が漏れると、彼にコーヒーカップを没収されてしまう。
「ゆめかがその気になってくれて嬉しいよ」
耳を甘噛みされるだけでお腹が疼く。
大きな手が内ももを這い、布越しの秘部の割れ目を指先で刺激されるだけで濡れてくる。
その気になったわけじゃない。そう反応するように彼に調教されたと言っても過言ではない。
「あぁ……っ、や、それ……っ」
「ゆめか、可愛い」
耳元で囁かれる声にも感じてしまう。
悟が私の耳を舌で愛撫しながら、服の中に手を入れてくる。
ブラを上にずらして胸の先端を優しく弄られ、耳の縁を舌でなぞられると腰が砕けそうになるほど感じてしまう。
「あっ、あ……っ、さとる……」
「せっかくの休みだし、ゆめかの声聞かせて」
耳朶に歯を立てられ、ゾクゾクとした快感が全身を駆け巡る。
胸の先端を指の腹で刺激されると、ジンジンとした疼きが私の下腹部に溜まっていく。
ここで流されてはいけない。這い回る手を慌てて掴むと、悟が愉しそうに笑った。
「今日はダメな日?」
「当たり前でしょ、今日は出かけようと思ってたんだから……悟と遊んでる暇ないの」
今日は好きなティーブランドの限定フレーバーが出るから、お菓子と一緒に買ってこようと思っていた。
パッケージデザインも絵画みたいに綺麗で、眺めているだけで幸せな気持ちになる。
季節ごとに限定品が出るので、このブランドは定期的にチェックしていた。
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