第3章 猛毒の情火(五条視点)
ああ、いっそ根こそぎ無くしてしまおうか。
面倒なものはすべて消して、ゆめかと2人だけの世界でも悪くない。
「悟が嫌でなければ、私の部屋でもいいけど……」
考え事をしている最中に話しかけられて、ハッと現実に返る。
ゆめかを見ると、頬を染めてモジモジとしながら僕と地面を交互に見ているので、己の中の性欲センサーが反応した。
「僕の行きたいところ、行っていい?」
念押しで問うと、彼女もコクコクと頷いてくれる。
「じゃ、ゆめかを抱きたいからホテルに行く」
宣言すると同時に、ゆめかの手を引いてタクシーを拾う。彼女は目を伏せて黙ったまま、僕の手をぎゅっと握り返してきた。
タクシーに乗ってからは彼女も緊張しているのか、頻繁に手のひらを握り直され、こっちもムズムズとして落ち着かなかった。
気を逸らすために、後ろに流れていく景色を眺める。
持ってきたゴムの数で足りるだろうか、足りなかったらホテルで買えばいいか、早くゆめかの服を脱がせたい、と下品な思考を巡らせながらホテルへの到着を待った。
ホテルの部屋に着くなり、ゆめかを抱き上げてベッドまで運んだ。
下ろすと同時に組み敷いて、白い首筋にキスして鼻先を擦りつける。
息を荒らげながら、
「我慢できないから、もう挿れていい?」
と聞いてしまった。
余程僕が切羽詰まった目をしていたのか、ゆめかがタイツを脱いで自らスカートを捲りあげた。
「いいよ……悟の好きにして」
と、恥じらって消え入りそうな声で合意するから、理性なんか保てなかった。
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