第6章 ご主人様のお気に召すまま【後編】
私がフェラチオをしている最中に彼も感じてくれている事が嬉しくて、舌の動きを速める。
上手く出来ている事を嬉しく思いながらも、もっと気持ち良くなってもらいたくて喉の奥まで使って彼を愛していく。
「ん、んっ……」
「ゆめか……っ」
手を置いている彼の腿が強張り、限界が近い事を知らせる。
切羽詰まった声で名前を呼ばれ、突然髪を掴まれ頭を引き剥がされた直後、口内で熱い飛沫を感じた。
苦くて青臭い液体が舌や上顎を汚す。だけど、それすらも悟の一部だと思うと嫌じゃなかった。
「僕の猫は良い子だね」
彼に掠れた声で囁かれ、必死に口内のものを飲み下して応える。
褒めるようにさわさわと悟に頬を撫でられて、なんだか気分が高揚してきた。
幸福にも似た余韻に浸って放心していると、悟がティッシュで口まわりを拭き取ってくれる。
彼を舐めて発情した下腹部が痛いほど疼く。
はだけたバスローブのまま、悟が椅子から立ち上がってベッドに寝転び、私を手招きする。
「ゆめか、僕からの命令」
命令、と聞いて秘部がじわりと熱くなる。
何を言われるのかと期待する私がいる。
「さ、僕の顔に跨って」
「……わぁ……やっぱりそうなるのか」
去年のレベルを超えるかと思いきや、安堵とちょっとガッカリした気分半々で、前の時と同じように彼の顔にお尻を向けて跨ごうとすると、ストップがかかった。
前はこっちだと、彼が自身の顔を指差す。
そのジェスチャーに、思わず私は硬直した。
下着越しとはいえ、自分の秘部を悟の整った顔に直接押し付けるのかと、戸惑いと背徳感に心がざわついた。
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