第4章 お嬢様の仰せのままに
「僕しか見ないで、ゆめか」
そう懇願する彼の唇が私の耳を甘噛みする。
荒い吐息が耳に吹き込まれ、彼の熱を感じて腰が痺れる。
「僕だけに笑ってよ、ゆめか」
渇きを満たすように、私の口から垂れた唾液ごと濡れた唇に奪われる。
「僕だけのゆめか」
切なげな声で悟に呼ばれるたびに、頭と腰が溶けそうになってしまう。
感じすぎて、どこが気持ち良いのか分からなくて、イクたびに心臓ごと口から飛び出てきそうだった。
息がうまく吸えなくて、消え入りそうな声で彼の名前を呼ぶと、逞しい腕に身動きできないくらい抱き込まれる。
汗にまみれた肩越しに見えた天井がぼやけて見える。勝手にこぼれる涙がソファに伝う。
「愛してるなんて、生ぬるい言葉じゃ足りない」
本能で惹かれるんだ、と彼が呟いた。
お腹の中がぐちゃぐちゃにされたんじゃないかというくらい突かれて、ドロドロとした彼の独占欲を注がれる。
愛液でしとどになった結合部。
中にぶちまけられた精液が掻き混ぜられる卑猥で粘着質な音が発せられて、更に興奮してしまう。
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