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【呪術廻戦】私と坊やと、晴れのち○○

第2章 私と坊やと、雨のち曇り。






「ご飯の時間を少し遅らせてもらうように頼みに行ってたんだよ。」
「俺の、前から!!いなくなんないで!!」
「うん、いなくならないよ。1人にしてごめんね」

苦しいほどまでに私の首に腕を回す坊やの背中を私は優しく撫でる。
綺麗な瞳から零れる涙を拭えば、目は真っ赤になっていて。
ああ、かわいそうに。
綺麗な顔がぐちゃぐちゃだ。
早く泣き止んでほしくて、いつもみたいにクソ生意気な坊やでいてほしくて、宝石みたいな瞳が恋しくて。
私は彼の瞼にキスを落とした。

「……?」
「泣き止むおまじない」
「おまじない……?」
「そ。ほら、泣き止んだ」

にこっと笑えば坊やは「ほんとだ。おれ、ないてない」と鼻水を垂らしながら笑った。
鼻たれ小僧の鼻にティッシュを当てて「チーンして」と言えばいう通りに鼻をかむ坊や。
まだぐしゅぐしゅの顔だけど、泣き止んでくれてよかった。
大きな瞳に残る涙がいくつか零れ、私の服を濡らした。

それから暫くの間、坊やは私と一緒に行動をするようになった。
以前から私にべったりだったけど、もっとべったりくっつくようになり正直ちょっと邪魔だったりする。
でも坊や的には私がまた急にいなくならないようにと監視しているんだろう。

「金魚のフンみたい」
「だれが?」
「坊やが」
「俺、うんこじゃないよ。、大丈夫?」
「あっはは。そういう意味じゃねえよ」
「じゃあどういう意味?」
「おっきくなったら調べるといい」

きょとんとする坊やの頭を優しく撫でる。
撫でられるのが好きなのか、坊やはネコみたいに目を細めてにんまりと笑った。



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