第2章 私と坊やと、雨のち曇り。
「じゃあ、私と遊ぶ?」
「ほんとっ⁉」
や~~~ん。
お目目キラキラしてる~~。
かわいい~~~~~~。
思わず抱きしめてしまった。
「遊ぶ遊ぶ~。明日から」
「それ絶対遊ばないやつじゃん」
「本当だって。私、嘘つかないこと信条にしてるから。ただ今はさ、ほら疲れてるから私。いろいろと、ね」
「ふ~ん。じゃあ、俺とお昼寝する?」
女誑しみたいなセリフを吐くな、この子。
なんだろう、横になっているからかな。
邪な考えが過る、4歳相手に。
邪気を振り払い、私は坊やの背中をポンポンと軽く叩く。
「はいはい、一緒に寝ましょうね」
「へへっ。大好き」
「私も坊やのこと大好きですよ~」
数分もすれば、坊やは既に目が眠たそうにトロンと蕩けている。
「……」
静かに子守歌も謳ってやれば坊やはすぐに夢の中へと誘われる。
坊やの子供体温と布団の温もりで温まった体が、眠りの世界へと手招きをする。
そのまま意識を手放すように、私は坊やを腕の中に閉じ込める形で眠った。