第2章 私と坊やと、雨のち曇り。
――暁リトside――
坊やの側近となり2週間が経った。
今までいた離れの部屋から、坊やの部屋に一番近い部屋と移動となり、部屋の広さにゲロ吐きそうになった。
私に抱っこされている坊やはドヤ顔で見ている。
20畳くらいあるんじゃないかな。
どんな部屋だよ。
―――広々としたリビングで大切な家族と素敵な時間を!
っていうキャッチフレーズが頭の中に浮かんだ。
これが"リビング"なら納得できましたとも。
でもこれ"部屋"だからね。
しかも4歳と14歳の。
余りますとも、空間が。
「空間図形が一番苦手なんですけど」
「なんか言ったか?」
「お勉強が苦手って話」
「、頭悪いのか?」
「あはは、その頭今すぐかち割りて~」
眉を八の字にしてうっすらと笑う坊やに、つい本音が零れた。
よかった、誰にも聞かれなくて。
聞かれてたら私の頭がかち割れているところだった。